特に特別な加工が使ってあるわけではないがインパクトがものすごい一冊。暗闇に浮かび上がる無数の手と後ろ姿。用紙にレザック82ろうけつ白175kgを使い、ベルベットPPがかけられています。凹凸の強い用紙でPPとの間に空気が入りやすい普通なら弱点になる特徴を上手く活かし、ガラスや壁に残った手形のような、もしくは傷跡やミミズ腫れのようなとても不気味な仕上がりになっています。ベルベットPP特有のヌルッとした手触りも不気味さに拍車をかけています。
暗闇に浮かび上がる無数の手と登場人物の後ろ姿が印刷された表紙。PPとの間に空気が入りやすいレザック82ろうけつ白175kgの弱点を逆手にとった不気味な仕上がり。黒い表紙に無数の「手形」「傷跡」のようなエンボス模様が浮き上がります。
表紙のインパクトに目を惹かれ、手に取った瞬間「うっ…」と声を出しそうになるベルベットPP特有のヌルッとした手触りが不気味さをさらに引き立たせます。
巻頭と巻末には登場人物の髪の色をイメージした、タント P-66 淡浅黄のきき紙と遊び紙。暗いイメージの表紙との差が印象的です。
会場ではなく自宅に送った本に作品内で使用した「架空のカルト教団のマーク」を箔押し。一冊ずつ手作業のため、形も歪で、一冊として同じものがない特別感を演出。頒布時は事前に用意した少し怪しい雰囲気のカバーと帯(他社印刷)が付けられており、カバーをめくると不気味なこの本の「本当の姿」が現れます。
表紙:レザック82ろうけつ白175kg(ベルベットPP)/遊び紙・きき紙:タント P-66 淡浅黄(前後)/本文:コミック紙クリーム